はじめに:すべては脳から始まっている
食事や運動、睡眠に気を使っている人は多いだろう。体のため、健康のためと考えて実践しているはずだ。それは間違いではない。むしろ正解だ。
しかし、ここで一つ視点を変えてみてほしい。本当に意識すべきなのは「脳」なのだ。
脳が万全なコンディションにあれば、基本的に何をやってもうまくいく。そして何より、自分の世界が変わると言っても過言ではない。すべては脳から始まっている。この脳を活性化させるために、食事や運動、睡眠に気を使っていくべきなのだ。
僕自身、この視点を持ってから、健康習慣が苦痛ではなくなった。むしろ、それがスタンダードになっていった。脳がすべて。脳が活性化すれば、人生が変わる。
今回紹介する『最強脳の作り方大全』は、まさにそんな「脳」を最適化するための実践的な指南書である。
脳は何歳からでも変えられる
大人になってからの知能指数に関して、DNAで決まるのはわずか4分の1だと本書では述べられている。残りの4分の3は、環境や生活習慣で決まるのだ。つまり、本人の心がけ次第で脳は変えられる。
人間は11歳ごろから老化が始まるとされている。だからこそ、体や脳に良い生活は早ければ早いほど良い。しかし、新しい活動を若い頃に始めるに越したことはないが、いくつになっても遅すぎることはないのだ。
脳の能力に関しては、年齢より習慣的な身体活動が重要である。何歳だろうと体を動かせば、健康な脳を手に入れられるのだ。
運動:脳を活性化させる最強の習慣
健康な脳を維持するために、人間の体は運動が欠かせないようにできている。
有酸素運動によって海馬が大きくなり、記憶力が向上したという研究結果がある。しかし、椅子に座って何時間も過ごせば、運動の効果は台無しだ。長時間座って動かない生活は老化を早める。
死亡率は着席時間1時間ごとに2%上がり、1日に8時間以上座っていると8%上昇すると述べられている。長時間座っていると、体内の炎症が増えるのだ。
脳にチャレンジをさせることも重要である。新たな経験、新たな技術、さらには新たな脅威が頭をシャープにしてくれる。
食事:脳と腸はつながっている
摂取カロリーを20〜30%減らすと、ほぼすべての生き物で寿命が伸び、老化による病気の発症が遅れるという。1日2000キロカロリー以上は、脳機能障害のリスクを高める。摂取カロリーを減らすと、記憶や学習などの認知機能が向上するのだ。
また、消化吸収されやすい食品は、人を太らせて腸を飢えさせる。脳と腸は密接につながっている。腸を改善すれば、脳も改善されるのだ。
特にビタミンB、ビタミンB1、B6、ビタミンC、ビタミンDは不足してはいけない栄養素だと述べられている。生涯にわたる食習慣によって、脳の健康は保たれる。
睡眠と新しい体験:脳をリセットし、成長させる
睡眠不足が中高年期に認知機能の問題を生むと本書では警鐘を鳴らしている。午後1〜2時は一時的に覚醒シグナルが弱まり眠くなるが、これは悪いことではない。
また、常に新しいことをしたり、体験することで脳を活性化できる。目新しさ、多様さ、熱中度、認知的難易度、楽しさなどが重要である。新しい言語を習得すると、脳の量が増えるという研究結果もある。
その他:人生の質を高める習慣
お金はモノより体験に使った方が幸福度が高くなる。自然は人間に大きな良い影響を与えてくれる。そして、笑いは生き残るための鍵だ。ユーモアにいつも触れておいた方が良い。
一方で、SNSを利用している人は孤独感を感じる傾向があり、アルコールによる脳へのダメージは寿命を縮めると述べられている。
まとめ:何よりも大切なのは、長年にわたる良い生活習慣
本書を通じて最も強調されているのは、「何よりも大切なのは、長年にわたる良い生活習慣」という点だ。
一時的な努力ではなく、継続的な習慣の積み重ねが脳を、そして人生を変える。運動、食事、睡眠、新しい体験、笑い。これらすべてが脳を最適化し、あなたの人生をより良いものにしてくれるのだ。
